YouTube台本の書き方|自分の言葉のまま伝わる構成
台本を書くと不自然になる、という悩みはよく聞きます。でも原因は「台本を書いたこと」ではなく、読む文章として書いてしまったことです。話し言葉で書けば、台本があるほうが自然に聞こえます。この記事では、そのまま埋めて使える構成テンプレートと、書いた台本を読み上げるための書式をまとめます。
動画の台本は、読む文章とは別物
ブログ記事は目で読まれます。読み返せるし、飛ばし読みもできます。動画は耳で聞かれます。戻れないし、飛ばせません。この違いが、書き方のすべてを変えます。
具体的には、1文を短くします。「〜であり、〜という点において、〜と考えられます」のような構造は、声に出すと息が続きません。「〜です。だから〜。」と切ってください。接続詞も、書き言葉の「したがって」「しかしながら」ではなく、話し言葉の「だから」「でも」を使います。
もうひとつは、主語を省くことです。日本語の話し言葉では主語を言いません。「私はこの方法を試しました」ではなく「この方法を試してみました」。書き言葉のまま読むと、それだけで硬く聞こえます。
そのまま使える台本テンプレート
8分前後の動画(日本語で約2,400文字)を想定した構成です。括弧を埋めるだけで骨格ができます。
| パート | 秒数/文字数 | 書く内容 |
|---|---|---|
| フック | 0:00–0:20 約100文字 | 「(視聴者が抱えている具体的な悩み)で困っていませんか。この動画では(得られる結果)まで説明します。」 |
| 結論の先出し | 0:20–0:50 約150文字 | 「結論から言うと(答え)です。理由は(理由を1つ)。」 |
| 本編1 | 0:50–3:00 約650文字 | 「まず(手順・要素1)。これは(なぜ必要か)。実際に(具体例・自分の経験)。」 |
| 本編2 | 3:00–5:00 約600文字 | 「次に(手順・要素2)。ここでつまずくのは(よくある失敗)。避けるには(対処)。」 |
| 本編3 | 5:00–6:30 約450文字 | 「最後に(手順・要素3)。(数字や実例で裏づけ)。」 |
| まとめ | 6:30–7:20 約250文字 | 「今日の内容をまとめると(3点を一言ずつ)。」 |
| CTA | 7:20–8:00 約200文字 | 「(次に見てほしい動画/登録/コメントで聞きたいこと)」 |
文字数は300文字/分で換算しています。自分の話す速さが違う場合は 話す速度の計算ツール で実測して、その数値で割り直してください。書き上げた台本の所要時間は スピーチ時間の計算ツール に貼れば出ます。
冒頭20秒のフックの書き方
視聴を続けるかどうかは、動画の最初の数十秒で決まります。ここはアドリブでいちばん失敗しやすく、逆に台本を書いておく価値がいちばん高い部分です。
やってはいけないのは、挨拶と自己紹介から始めることです。「こんにちは、〇〇です。今日は〜」の時点で、視聴者は何の動画かまだ分かっていません。フックは、視聴者が抱えている問題そのものから始めます。
フックは本編を書き終えたあとに書いてください。何を届ける動画なのかが自分の中で確定していないと、フックは具体的に書けません。順番を逆にすると、内容と噛み合わない誇張したフックになります。
自分の話し言葉で書く
台本が不自然になる最大の原因は、自分が普段使わない言葉を書いてしまうことです。書いたあとに声に出して読み、口が引っかかった箇所をすべて直してください。引っかかるのは、その言い方を普段していないという合図です。
手元にある自分の動画で、台本なしで話した部分を文字起こししてみるのも有効です。自分がどんな接続詞を使い、どこで区切り、どんな相槌を入れるかが見えます。それを台本に反映させると、読んでいるように聞こえなくなります。
読み上げるための書式に整える
書き終わった台本は、そのままでは読みにくいままです。テレプロンプターで流す前に、次の3点を直してください。
- 1行を短くする。20〜25文字で改行します。長い行は視線が横に動き、読み間違いのもとになります。
- 話題の変わり目に空行を入れる。空白が画面を上がっていくあいだに息を整えられます。スクロールに間が組み込まれる効果があります。
- 強調する語の前で改行する。行頭に来た語は自然に強く読めます。
テレプロンプターで読む
台本ができたら、無料オンラインプロンプター か iPhone アプリ に貼り付けます。iPhone や iPad のカメラモードなら、撮影中の映像に台本が重なるので、視線がレンズから離れません。
スクロール速度は、自分の実測値に合わせてください。速すぎると急いだ話し方になり、遅すぎると間が空きます。最初は少し遅めに設定して、20〜30秒のテスト録画で確かめるのが確実です。スクロール速度の決め方 も参考にしてください。
読んでいるように見せないコツは、視線をレンズの近くに保つことと、語尾を下げきることです。文字がレンズの近くにあれば、台本を追う目の動きは相手には分かりません。
台本ができるまでの実際の時間配分
8分前後の動画の台本を、白紙から収録できる状態にするまでの私の進め方です。
- 構成を決める(10分)。パートの見出しと、各パートに1行ずつメモを書きます。何を扱うパートかが分かる程度で十分です。
- 本編を書く(25〜35分)。パートごとに、話し言葉で一気に書きます。書きながら直しません。
- フックを最後に書く(10分)。動画が何を届けるか確定してから、2〜3案書いていちばん強いものを選びます。
- 声に出して直す(15分)。全文を一度読み上げ、引っかかった箇所と硬く聞こえた箇所に印をつけて直します。
- 読み上げ用に整える(10分)。1行20〜25文字に改行し、話題の変わり目に空行を入れます。
合計で70〜80分。台本なしで撮って何度も撮り直すより、確実に早く終わります。
収録前のチェック
録画ボタンを押す前に2つだけ確認してください。ひとつは、台本を貼り付けたプロンプターの文字が、実際に撮影する距離から読めるか。もうひとつは、20秒だけ試し録りして、自分の視線と話す速さが自然に見えるか。この2つで、撮り直しの大半は防げます。
よくある質問
YouTube の台本は何文字書けばいい?
話す時間から逆算します。日本語は1分あたり300文字が目安なので、8分の動画なら約2,400文字、10分なら3,000文字です。ただし編集でカットする前提なら、1割ほど多めに書いておくと選べる余地が生まれます。
台本を読むと不自然に聞こえてしまいます
原因は台本があることではなく、読む文章として書いていることです。1文を短く切り、接続詞を話し言葉(だから・でも)にし、主語を省いてください。書いたあと声に出して読み、口が引っかかった箇所をすべて直すと自然になります。
フックは最初に書くべき?
最後に書いてください。動画が何を届けるのかが確定していないと、フックは具体的に書けません。先にフックを書くと、内容と噛み合わない誇張した表現になりがちです。
台本なしのほうが自然じゃないですか?
話し慣れた内容なら台本なしでも成立します。ただし言い直し、話の脱線、要点の抜けが増え、編集の負担が上がります。台本は自然さを奪うものではなく、撮り直しを減らすためのものです。
ショート動画の台本も同じ構成でいい?
違います。60秒なら約300文字で、フックに使えるのは最初の2〜3秒です。結論を最初に置き、説明は1つだけ。長尺と同じ構成を縮めると、どの要素も中途半端になります。
書いた台本はどう読み上げる?
テレプロンプターに貼り付けて、カメラの近くに表示します。iPhone や iPad のカメラモードなら撮影中の映像に台本が重なるので、視線がレンズから離れません。スクロール速度は自分の実測値に合わせてください。
台本ができたら、読み上げまで一気に
書いた台本をそのまま貼り付けて、カメラの近くに流すだけ。iPhone・iPad・Mac、ブラウザでも無料で使えます。
無料オンラインプロンプターを使う 無料でダウンロード